樹液 その1

「あなたは偉いわ。ここまではっきりと、正確に自己分析ができるんだもの」

つづく

優しい機械

遠くからでもわかる。あのイソギンチャクの足もと辺りに、心臓病のオーシャンがひろがっている。

つづく

希望的観測基地

わかってるだろう。

なぜ山に登るのかって?

そこに山があるからさ。

つづく

ゾンビズ・アー・オールライト

乾杯をしてもいいかな? 乾杯を、しようじゃないか。こんな幸せが、まさか私に降るとは!

つづく

束の間の三十秒

テレビのリモコンが効かない。換えの電池があったはずだ。

つづく

タワーズ・オン・ザ・フェイス

 そこには水道の蛇口がある。長い間その蛇口に触れる者はなく、最後に開かれたのがいつだったか、知る人も皆消えてしまった。

つづく

準備運動

「そう言ってしまったら、親蜘蛛の腹の子蜘蛛がポツリ『なかなかどうして腹ん中ってのはあたたかいもんだ』って言うようなもんだぜ」

つづく

ちみどろのハーパー

もう、魚の鱗が頭から離れない。頭からというか、皮膚から離れない。

つづく