朝もやの少女A

 うたた寝をしていたら、深夜三時頃に目が覚めた。それからうたた寝をしていると四時過ぎにまた目が覚めて、うつらうつらする内に五時過ぎになって、どうもそれからうたた寝をしていたらしく朝の七時に目が覚めたとき、どこかの寺の鐘が鳴っていた。

つづく

考え方をめぐるスケッチ

 もしもあなたが今何も考えていないのなら、何でもいいから、何か問題を出して欲しい。そして出した問題を、自分で拾ってシャツのすそでキュッキュと磨いてパクリと齧り付いてみて欲しい。それが難しいのなら、こちらから問題を出す。なんでもいいから、「3は端数か?」という問題。これが出たとする。

つづく

それか、幸福の敗北

 書くことがないからと言って、これまで書かずにいた大事なことを思いがけず半端な気持ちで書くというのは、何だか捨て鉢なうれしさが伴う。一所懸命に黙々と、南中を経て黄昏を得て、作り続けた砂の城を最後にどかっと蹴り崩す。

つづく

七転び

子供を持ったことなんて一度もない若輩の僕が言うのもなんだし、反論は全部かわして逃げるつもりだけど、

つづく

二日目の夜、その出来事

「今日は、いい日だった。」
「僕にとってすごく…」
「緑色の…」
「キャンディ…」
そう言った人はイスラエルに行ったきり帰ってこないが、今日はともかく、明日もいい日であってほしい。

つづく

ベットしよう…

 ステンドグラスごしの景色というものがあるなら、この歌のようだろうと思う。

つづく

エアリー・フェアリー・ミー

 それはそうと、自販機に落ちるペットボトルの音がこんなに鮮明に響いたことはない。

つづく

スリーピー・ミー

 ほぼ24時間たって、また眠りの話です。
 というのも、今ちょうど眠ってましたので。なんというタイムリーな話題。
 最近になっていよいよ思うようになったんだけど、僕にとって、眠りで重要なのは「時間」ではなくて「数」のような気がする。「数」というのは「回数」のこと。その夜、眠った回数。

つづく

ドリーミー・ミー

 眠っている間に体験したことが、目覚めてしばらくの内にすっかり記憶からなくなってしまう。夢というやつだ。

つづく

各駅停車トーマス

ロジカルという言葉をどっかで聞いたので、どこだったかな、テレビだっけか、誰かの話すのを聞いたんだったか、本屋の店内放送だっけ、選挙演説、立ち食いそばのおっさん、夢の中、湯船の中、草場の蔭、月の影、もしかしたら一人で考えただけだったかもしれないけど、センスという言葉と、妙にしっくりきてちょっと耽った。シャワー浴びながら。それは間違いない。

つづく