20066.3
ミニチュアのおもちゃのように見える。誰もいない、港は早朝。はるかの街影から、淡い輪郭だけ結晶させる、太陽はまだ土の中。
つづく
20065.30
熱い。うっとうしい袖を引きちぎってやりたい。鍵はどこだ。バッグの奥底か。仕方ない。財布のスペアを使おう。ただいま、と、わっ、なんだこの黄色いガスは。部屋一杯に充満してる。うっぷ。
つづく
20065.30
「ほらまた。何度言えばわかるんだ? 敵を欺くにはまず味方から、味方を欺くには、まず自分を」
つづく
20065.23
「前にも言ったじゃない。あたしは、自分を能ある鷹だと思って、爪を隠していたいのよ」
つづく
20065.23
「おれだって伊達にきみより三年間無駄に生きてきたよ」
つづく
20065.23
「もういいよ! 誰も見てないとこで、誰の手も届かないところで、綱渡りをしてやる!」
つづく
20065.23
「あなたは偉いわ。ここまではっきりと、正確に自己分析ができるんだもの」
つづく
20065.23
遠くからでもわかる。あのイソギンチャクの足もと辺りに、心臓病のオーシャンがひろがっている。
つづく