絵にあらたまる

そういえば昔、僕も絵を描いていたような気がするけど、
今となってはもうあやふやだ。

つづく

ろうそくを吹き消す

その海にもまた、波は打ち寄せるのだった。

つづく

四つ目のタナトス

 換気扇を通して、雷鳴の轟くのを聞きました。私はキッチンで、夕食の支度をしていました。

つづく

王手は続く

埋め立て地に横たわっている。

死体はべろを出しっぱなし。

つづく

筍たち

ドキドキする。ドキドキしなくていい。でも、こんなことってはじめてだ。

つづく

月って微妙な距離よね。
近くもないし、遠くもない気がする。

つづく

シューレース

 もっとそばにいってもいいかな。椅子が冷たくて風邪ひきそう。

つづく

流れ星を見たかい

この年になってはじめて知ったんですけど、流れ星って、どっか宇宙の果てから悠久の時を越えてやってくるんじゃなくて、地球の軌道上に漂ってるチリに、地球が勝手に突っ込んでいってるだけらしいじゃないですか。

つづく

窓に書く言葉

 おはよう。さっそく今日なくなったものを報告するよ。

つづく

サボテンのスライス・サラダ

 ときどきピタピタと頬に感じる雨。空の指先が僕に触れる。

つづく