20066.29
もう一度雲を読む。薄雲の隠した虚空の底を見透かしてみる。露を結んだ冬のグラスに、沈んだ氷を探すように。
つづく
20066.28
「ほら、かわいいですね、リスの親子が草むらから現れました。こっちにやってきますよ。
つづく
20066.26
雨がまた降るかもしれない。東の空が暗い。どこかもっとちゃんとした場所を探さなければいけない。
つづく
20066.23
(七年前に突如起こった地軸の異常傾斜、それに伴う惑星規模の天変、地異、赤道付近で発生した生物の異常行動、東アジアで頻発した植物の異常繁殖、中でも特異だったのは、
つづく
20066.23
濡れた葉の間に光が差している。私はこんなにも自分を愛おしく思ったことはない。
つづく
20066.20
台風一過。ガラスの散らばったアスファルトの道を、遠くたなびく起きしなの蒸気。
つづく
20066.19
あなたがいちばん欲しいものは、ないとこにしかないよ。
つづく
20066.19
友千鳥なんてのは任国関係の胴乱みたいなもんでありまして、胴乱なんて所詮朝臣であるがゆえ、朝臣は本紀になんてなれやしないのでござそうろう。
つづく
20066.19
馬鹿な夢のとちゅうだ。くだらないまぼろしのつづきだ。ちょっと外に出てた隙にこれだ。
つづく