20065.14
まずはプロローグだ。そこそこの花畑と、そこから遠くない草原、古い小屋、それから割と深い森、そしてすごく深い森を想像してもらえばいい。だいたいはそのようなもので、詳しいところはいずれ自ずと現れるだろう。物語の一部はそこからやってくる。あとの大部分はあなたの身の回りにある。おおまかに言うとそんな具合だ。まずざっくりと括っておいて、それから少しずつ追究していくつもりだ。しかしひょっとすると貧弱な誰かの頭の手助けとして、ひとつ重要なことを明らかにしておく。それは今、あなたが見ているところのものだ。右を見たら、そこに見えるいくつかのものだ。左を見たら見えるものであり、上を、下を見たら見えるものだ。それがこれから語られる。あなたは信じられないかもしれないが、今はまだ信じなくていい。なんなら最後まで信じなくてもいい。これはプロローグであり、人によっては飛ばしてしまうこともある。
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