よくわからない話

結論を先に言うと、
頭の中で何かと何かが無意識の内に繋がって、それが意識の動きを左右した、という話。

事の発端は、私が餅を食べようとしたことでした。
晩ご飯のカリーライスが腹九分しか満たさず、武士の一分をどうにか満たそうとして、そうだ冷蔵庫に餅があったぞ、というのも、もともとそんなに多くなかったカリールーを、ケチって半分だけしか食べなかったからで、ご飯はいつも通り食べたのに、ルーが少なかったせいでどうも何か物足りないと、
そんな事は今どうでもいいんだよ。
餅を食べようとした。とりあえずここまでは間違いない。
それで、うちには餅の薬味なんて醤油くらいしかない。つい先日も醤油でバクバク食べた。ほんとはキナコ餅が好きなんだ。でもキナコなんてありやしない。ここまでが起承転結の承。
さてそしたら冷蔵庫を頭で開けてみる。いがぐり頭でグリグリと、じゃなくて頭の中でその中身を考えてみた。
このとき既に予感があって、案の定やっぱりそれが目に止まった。頭の中の目に。ややこしいな。心の目。どうでもいいか。
ずいぶん昔に買って、ずっと残っているピーナツバター。なるほどピーナッツバターか。こりゃ私の脳内のキナコ餅野を満足させてくれそうではないか。いやしかし、ピーナッツバター餅とキナコ餅とではピーナッツしか共通点がない。肝心の餅はどこにいった。いや、あれ、餅はあるのか。餅は共通してて、ピーナッツは、あ、そうか、ピーナッツがキナコに代わったのか。あるいはキナコがピーナッツに。どうしてはじめに餅がカブッてないなんて思ったんだろう。ピーナッツとキナコを同一視してしまっていた。不思議なもんだ。私の頭の中で、ピーナッツとキナコは全く同一のアイデンティティを獲得していた。餅と餅よりもずっと確かな自己同一性だ。これは無意識の革命だ。私の無意識が、私の意識に対して革命を起こしたのだ、と、

よくわからないことを考えながら、餅を食べたわけです。フォークで。
気になるお味はというと、それはもう、用意したお餅を一つ残らずピーナッツバター塗りたくって平らげたくらい、大したもんでした。
キナコの有するかけがえのないパウダー感が、ピーナッツバターの持つクランチ感でかなりかけがえられた一品でした。味が似ているかどうかは、是非おためしあれ。

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