ゾンビズ・アー・オールライト

乾杯をしてもいいかな? 乾杯を、しようじゃないか。こんな幸せが、まさか私に降るとは! パソコンに向かって、涙とかにじませながら、キーを打つ手も震える。なんということだ。ああ。なんということだ。こんなことが、よもや私にあるとは。何度でもしよう! 乾杯を。昔から、かなしいことがある度に、ひとり乾杯をしてきた。笑うやつは笑えばいいと思っていた。酒じゃなくて、自分に酔ってるだと? うまいことを言うじゃないか。でも今は! でも今は、笑いたいだけ笑えばいい。私も笑っているのだ。なんてうまい酒だ! これは。なんてうまい酒と、なんという幸福な私だろう! もはや何ものも私を煩わせることはない。何もかもが聡明に見える。朝が来なければいい。そうじゃない。朝が幸せのうちに降ればいい! きっとそうなるだろう。不安のかけらもなくなった。ああ。酒がうまい。もう一杯いただいてもいいかな? さてさて、また乾杯をしよう! おっと、こぼしてしまった! 手を洗うことは、こんなに輝いていたのか。水道をひねること、水が出ること、手を洗うことが、こんなに幸福な現象だったとは。知らなかった! 誰だ。そこにいるのは。誰だ。私じゃない。誰だ、おまえは誰だ! 私はどこに行った、鏡に映っているのは、おまえは、私ではない、おまえは、そこに映っているのは、誰だ?

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