20064.15
すこしはなれたところから、こゆびのさきほどのてんとうむしが、ぼくのはなのあなにはいっていくのがみえた。くろいせなかにあかいふたつのおおきなほし。ねむっているぼくはうれしそうにみもだえして、あさまですやすやねがえりもうたずに、そのまましんでしまった。すっかりひえきったからだから、するするとのびたのはあさがお。おおきなはなをぱっとさかせたはずみに、はなもからだも、べっどもろともきえてしまった。じゅうたんにはひやけのあと。そこだけあおあおとのこったまどぎわに、しろっぽいひかりが、しら、しら、とあたっていた。
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